ゆるむるぅむ ~ yurumuroom

 

すっかり秋めいた日々となりました。カレンダーには連休が度々登場
する、レジャーの季節。そしてまたちょうど、冬に向けての移行期で
もあり、心身のバランスには充分に気をつけたいところ‥。みなさま
お変わりないでしょうか?

わたしは先月の休みの日に、リフレッシュ単独登山をしてきました。
ここしばらくアウトドアー的な行楽をしてなかったせいか、ポカっと
予定のない休日が目の前に現れると「おーい、おーい‥」と山がわた
しを呼ぶのです(!?)。

何日か前から下調べをしてルートを決め、当日は早起きして、おにぎ
りを作り、おやつとお茶も用意して、リュックを背負って、さぁ出発! 
早朝、学校や仕事場へ行く人たちに交じり、電車とバスを乗り継いで、
山へと向かいます。

一日2本しかないというその路線バスのバス停では、”単独登山はや
めましょう‥、熊の目撃情報が寄せられています‥” と掲示してあっ
たり、バスの中でも “携帯電話が命綱‥” などのアナウンスを聞きな
がら、細いカーブをぐねぐね曲がって、ひょえぇ~っと高い木々の谷
間の景色に目をやりながら、十分に標高のある峠までやって来ました。

そこに登山口があるのですが、その峠の、すでにもうヒヤ~っと涼し
い駐車場で、なぜか幼稚園のバスが止まっているのを??と横目に、
そして数々の忠告を胸に刻みつつ、まぁ他にバスに同乗していた人た
ちも数組いたので、先手一番で登ることにしました。

わりとしっかり整備されている登山道とはいえ、実際、登りはかなり
きつめ‥しかし、そこをずんずん進んで登っていきます。

その日は下から見ると、山の頭はぽわ~っと雲に包まれてしまってい
るほどの曇天、まばら~に飛び交う鳥の声以外、周りはシーンとして
‥と、そこにいきなり遠くのほうで「パーンッ!」っという銃声のよ
うな音が!

(な、何か出たぁ~‥?)という不安が頭をよぎるも、(いや、怖が
ってると、よけいに寄せ付けちゃうから‥)と気分を改めて、またひ
たすらずんずん‥と行くと、今度は少し先の上方からギャーギャーと
子供の泣き叫ぶ声が‥。耳をすませてみると、やはり行く手には、幼
稚園児の団体御一行様が、歩を進めている模様‥。

(うわ、まじで?)だいたい大人でもヒー、フー、へー!とかなっち
ゃうこの道を子供たちが歩いてる? で、その泣き声は近づくととも
にだんだんはっきりとしてきて、「や==っ! おうちにかえりた=
=いっ! なんでこんなとこ歩かなきゃなんないの==! もういや
==っっ!!」と、最後尾で一人の女の子が主張し、辺りに響き渡っ
ている‥。

せ、静寂を楽しむはずのトレッキングが‥。でもまぁこれじゃさすが
にビビって、熊も鹿も襲ってこないだろう‥と反面安心してまたずん
ずん‥と、しばらくすると、いたいた! 途中休憩中のちびっ子たち
が約4,50人+先生たち!

「はーい、お客さんが通りますよー! みんなー、通してあげてくだ
さーい!」と、叫んでくれる先生方、どうもありがとう‥。でもお客
さんって‥。

御一行様に「こんにちはー」と山の挨拶をしつつも、ちょっと恥ずか
しくなって、そそくさと足早に彼らの脇を通り過ぎ、またもずんずん
もくもく‥と、あれ? 辺りはもうすっかり雲の中。霧のように軽い、
細かな細かなミストのような雨も、登るにつれて徐々に荒めになって
くる。

(あーこれじゃぁ足元も危ないし、あの子たち、途中で引き返すんだ
ろなぁ~、頂上まではまだまだありそうだし~)と思いながらも、そ
の彼らから遠ざかり、再び静寂を取りもどした山中で、途中自分も木
になって立ち止まってみたり、無音の世界に浸ってみたりしながら歩
きつづけ、登山口からたぶん2時間ほど(‥時計も持ってなかった‥)
で、ようやく頂上に到着~。はふ==3

うむ。予想通り‥。な、に、も、見えな~い‥。

でも霧まじりに潤った、澄んだ空気はとてもおいし~い! そしてし
ばらくボ~~~っとして休んだあと、軒のあるところでランチタイム、
おにぎりをぱくぱくぱく‥と、そこへ! わっ きたきた来たー!! 
ワーワーとざわめきながら、あのちびっ子たちがっ! すっごいねぇ
~‥と、ほんとひさびさのボリュームで感心しました。

山頂の広場の子供たちは、曇天とか、眺めの悪さとか、関係なし!
文句も愚痴もいわずに、濡れた服を着替え、カッパを羽織い、記念撮
影をしてもらい、おもむろにシートを広げてみたり、ドロドロになっ
てたたんでみだり、おむすびを落っことしたり、疲れたのか癇癪をお
こして泣いていたり、みんなとってもキラキラと輝いて見えました。

結局その後、その子たちの一群が、同じ軒の下へ入ってきて一緒に雨
宿り。ちょこまか、わぁわぁしながらもおいしそうにお弁当を食べる
彼らをしばし眺めてから、すすーっと脇をぬけ、先においとましまし
た。

‥ってそっからがまた、ローング・ロング下山道~。帰りは別のルー
トで山裾まで、足パンパンのガクガク~で約4時間! 寄り道したり
休憩したり、なんだかんだで下界に到着したのはもうすっかり夕方。

ん~でも今回は、あの子供たちといい、山の木々、土の香り、澄んだ
空気、沢の流れ、田んぼのかかし、道ばたに咲いた彼岸花‥たくさん
の自然のエネルギーに触れて、普段とはまたちがう、充実した独りの
時間を、歩きながら、自分も空っぽになって楽しみました。

とはいっても‥、やはり山をなめてはいけませんよね。今回は無事に
独りで歩けましたが、高い山だと、どうしても一日がかりの長~い道
のり‥。今度はきっと誰かと来よう‥と思ったのでした。

でも、山の中でのおしゃべりはほどほどに‥ね。 

 
それでは、またお会いしましょう。